「勉強し始めたPythonで、Webアプリケーションを作って公開したい!」
「Djangoを学びたいけど、良い本が見つからない。」
そんな方々にお勧めの1冊です。「動かして学ぶ!」シリーズは2冊目ですが、2冊ともいい感じでした。
内容
本記事は、初版第5刷を読み、実装してみての内容、感想になります。
著者が隠れテーマとして設定している「一人でもサクッと会員制Webアプリを作って運用まで行う」ことができるようになります。初心者にはハードルの高い、インターネットへ公開する方法まで記載されています。
Djangoの概説
前半でDjangoの体系的基礎知識を解説してくれています。以下のコンポーネント(部品)と、それらがどのように連携するか詳細に書かれています。
- ルーティング
- ビュー
- フォーム
- モデル
- テンプレート
進めるうちに仕組みが分からなくなったときに、戻って情報を探しやすかったです。
Webアプリケーション開発から公開まで
以下のソフトウェア、サービスを使いながら、Webアプリケーションを開発して、インターネット上で公開します。
- Python
- Django
- PyCharm(統合開発環境)
- Bootstrap(Twitter社が開発したフロントエンドライブラリ)
- PostgresSQL(データベース)
- Git/Sourcetree/Bitbucket(ソースコード管理関連)
- AWS
- Nginx(Webサーバー)
- Gunicorn(APサーバー)
それぞれを詳細に掘り下げるわけではありませんが、サクッと作って運用するのに必要な知識、実装方法は記載されています。
よかった点
Djangoの仕組みの解説が分かりやすい
Djangoは、MTV(モデル・テンプレート・ビュー)という考え方をベースに構成されていますが、はじめのうち、こんがらがるところかと思います。
このあたりはページを割いて整理、解説されているため、あとから分からなくなっても基本に戻りやすいと思いました。
インターネットへの公開までできる
「開発はできたけどどう公開するの?」となる書籍、ネット記事なども多いですが、本書ではAWS上で動かすところまでを学ぶことができます。
コード内容の説明が丁寧
以前に読んだ「動かして学ぶ!」シリーズもそうでしたが、一つ一つの処理の意味が他の書籍に比べ、丁寧に記載されいる印象です。ネットで周辺情報も調べながら読み進めると理解が深まるかと思います。
注意点
Bootstrapのテンプレートやソール管理ツールに関する情報が古い場合がありました。最新の版では修正されているかもしれませんが、常に変更は発生するものですので、その場合、自力で調べながら進める必要があります。
会員制のWebアプリを運用する場合、セキュリティや個人情報管理、プライバシーポリシーの整備などは追加で勉強する必要があるかと思います。
本書のとおりAWSで、長期的に運用する場合は、費用が発生します。
おわりに
サクッとインターネットへの公開まで学べる良書だと思います。
私は、本書で学習したあと、Qlitre’s Blogさんの記事も参考にしながらWebアプリケーションを開発してみました。良い情報があると開発も進めやすいです。