Pythonの icecream
は、デバッグをより簡単かつ効率的にするための便利なライブラリです。
コードの中で変数や式の値を確認する際、従来の print()
関数の代わりに使用することで、コードの内容や値の変化をわかりやすく表示 してくれます。
以下のような特徴があります。
print()
よりも情報量が多い- 変数名や実行時の式の内容をそのまま表示
- デバッグ出力がシンプルかつ見やすい
インストール
icecream
は、pip
を使ってインストールできます。
pip install icecream
基本的な使い方
ic() 関数を使用
ic()
は icecream
のメイン機能です。変数や式を渡すと、その内容と値を表示します。
from icecream import ic
a = 5
b = 10
c = a + b
ic(a) # 出力: ic| a: 5
ic(b) # 出力: ic| b: 10
ic(c) # 出力: ic| c: 15
式をそのまま渡す
icecream
は式もそのまま評価し、式の内容と結果を出力します。
from icecream import ic
x = 7
y = 3
ic(x + y) # 出力: ic| x + y: 10
出力の見やすさ
例えば、次のようなコードと出力結果になります。
コード例
from icecream import ic
def square(x):
return x * x
numbers = [1, 2, 3, 4]
squares = [square(ic(n)) for n in numbers]
ic(squares)
出力例
ic| n: 1
ic| n: 2
ic| n: 3
ic| n: 4
ic| squares: [1, 4, 9, 16]
ic(n)
変数n
の値が出力されるic(squares)
リストsquares
の内容が出力される
その他の便利な機能
ic.configureOutput()
出力をカスタマイズすることも可能です。
例えば、出力のプレフィックスやデバッグ情報の有無を変更できます。
from icecream import ic
ic.configureOutput(prefix='DEBUG: ') # 出力のプレフィックスを変更
x = 42
ic(x) # 出力: DEBUG: x: 42
デバッグログの無効化
本番環境などで出力を抑制したい場合は、次の設定を追加します。
ic.disable()
まとめ
icecream
は、デバッグの際に print()
よりも使いやすく、見やすい出力 を提供するライブラリです。
特に複雑なコードや数多くの変数を確認する際に非常に役立ちます。