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DAZN for docomo 発表内容(2025年4月25日)

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NTTドコモは2025年4月24日、スポーツ動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」との新たなパートナーシップ契約を発表し、同年6月5日から開始する新料金プランにおいて「DAZN for docomo」を追加料金0円で提供することを明らかにしました。

【公式】DAZN for docomo

これによりドコモの対象プラン契約者は、月額料金内でDAZNのスポーツコンテンツを追加負担なく見放題利用できるようになります​。

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料金プランと特典

新たに発表されたプランは、大容量データ通信とコンテンツ特典がセットになった「ドコモ MAX」と「ドコモ ポイ活 MAX」の2種類です。

いずれのプランにも月額4,200円相当のDAZN利用権が組み込まれており、契約者は追加料金0円でDAZNを視聴できます。

さらにAmazonプライムの料金割引(最大6か月間、毎月600円引き)や国際ローミング30GB無料(2025年秋以降提供予定)といった特典も付帯します。

プラン名月額料金(税込)データ容量DAZN特典
ドコモ MAX~1GB: 5,698円
1~3GB: 6,798円
3GB~無制限: 8,448円
無制限
利用量に応じ3段階
DAZN見放題
追加料金0円​
ドコモ ポイ活 MAX11,748円(定額)​soccer-king.jp無制限DAZN見放題
追加料金0円

※上記料金は税込・各種割引適用前の金額です。

詳細な契約条件は公式ページをご確認ください。

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提供コンテンツ

「DAZN for docomo」で視聴できるコンテンツは、基本的に通常のDAZNサービスと同一であり、国内外の多彩なスポーツ中継が含まれます。

具体的には、明治安田生命Jリーグ、プロ野球(一部試合除く)、F1™グランプリ、海外サッカーなどのコンテンツが月額料金内で見放題となります。

サッカー・野球をはじめとする国内外の人気スポーツ試合やリーグ戦を追加料金なしで楽しめる形です。サービス内容自体はDAZN本体と同様に見逃し配信やハイライト、マルチデバイス視聴などにも対応しており、スマホ・タブレットからテレビまで様々な端末で視聴できます。

対象ユーザー層と狙い

新しい「DAZN for docomo」付きプランは、スポーツ好きのヘビーユーザーからライト層まで幅広いユーザー層を意識した施策と言えます。

以下に想定される主な対象ユーザー層と、その取り込み施策を整理します。

コアなスポーツファン

既存の熱心なスポーツ視聴者にとって、DAZNが通信プランに含まれるメリットは大きいです。これまで別途DAZN(月額約4,200円)に支払っていたスポーツファンに対し、通信料金との一括提供で実質的な割安感と利便性を訴求できます。

また、過去の度重なる値上げでDAZN契約を諦めたファン層に対しても、「もう一度DAZNを見ていただいてスポーツの楽しみを味わっていただきたい」という狙いで、料金負担感の軽減を図っています。

参考:​soccer-king.jp

ライト層・スポーツ未経験層

従来スポーツ観戦に興味のなかった一般ユーザーも重要なターゲットです。

追加負担なくスポーツ中継が見られる環境を提供することで新たなファン層を開拓しようとしています。スタジアムやアリーナに行ってもらう狙いもあるようです。

月額料金に含めてしまうことで心理的ハードルを下げ、「お試し感覚」でスポーツ視聴を始めてもらう狙いです。これにより、スポーツ未視聴層や若年層にもリーチし、新規ファンをスタジアム観戦などリアルのスポーツ市場にも呼び込む好循環を目指しています​。

ポイント・サービス志向のユーザー

「ポイ活(ポイント活動)MAX」という名称が示すように、料金を定額高めに支払ってでもポイント還元などでお得に利用したい層も視野に入れられています。例えばドコモのdポイントや各種スマートライフサービスを積極活用するユーザーには、ポイ活MAXプランでより多くのポイント還元や特典を受けられる可能性があります。

ドコモ経済圏に深く関与している顧客に対し、通信とコンテンツとポイントを一体化した付加価値を提供することで囲い込みを強化する狙いがあると考えられます。

家族・複数人での利用

本サービスは一家でのスポーツ視聴にも適しています。DAZNは1つの契約アカウントで同時に2台のデバイスまで視聴可能であり、例えば家族の中で異なるスポーツ番組をそれぞれの端末で同時に楽しむこともできます。

そのため、家庭内に複数のスポーツファンがいる場合でも追加契約なしで共有でき、ファミリー層にもメリットがあります。ドコモは家族割引なども提供していることから、世帯まるごとの顧客をターゲットに据えてスポーツコンテンツを付加し、他キャリアへの流出抑止を図っている側面もあります。

以上のように、新プランは若年層から中高年層まで幅広い年代のユーザーを想定していると考えらます。提供コンテンツがサッカーから野球、モータースポーツまで網羅しているため、サッカー・海外スポーツに関心が高い若い世代から、プロ野球やF1を好む中高年世代まで、それぞれが興味を持つコンテンツにアクセスできます。

スポーツファンはもちろん、「今まで興味がなかったけどせっかく料金に含まれているなら見てみよう」という新規層まで取り込むことで、ユーザー基盤の拡大とスポーツ視聴人口の底上げを狙っていると考えられます。

マーケティング上の狙いと戦略的位置づけ

ドコモ側の戦略

「DAZN for docomo」を組み込んだ新プランは、ドコモにとって通信事業とエンターテインメント事業を融合させた戦略的なサービス展開と位置づけられます。従来ドコモは通信プランと並行してオプションでDAZN契約を受け付ける形でしたが、今回は料金プランそのものにコンテンツ価値を「埋め込む」方式に踏み切りました。

通信容量だけでなくコンテンツの付加価値によってプランを差別化し、収益機会の拡大を狙っているそうです。

日本の携帯通信市場は料金競争が激しく、政府主導の値下げ圧力もあって各社とも従来は純粋な通信料金の値下げに動いていました。その中でドコモは、本プランで付加価値サービス込みのプレミアムプランを打ち出し、単なる値下げ競争とは異なる土俵で戦おうとしています。

スポーツという強力なコンテンツを武器にすることで、顧客単価の向上や他社への流出防止、さらには他社ユーザーの取り込み(ドコモへの乗り換え誘因)も期待できます。実際「DAZN for docomo」のように料金内に含まれる形のプランは他キャリアでは提供されていません。

コラボレーション施策

NTTドコモとDAZNの協業は2017年から続いており、以前より「DAZN for docomo」という形で割引提供やキャンペーンを展開してきました。今回の新プランはその協業関係をさらに深化させたものです。

マーケティング面では両社の強みを生かしたコラボ施策が考えられます。ドコモは自社顧客基盤と販路(全国のドコモショップやオンライン)を通じてDAZN加入を促進し、DAZNはコンテンツ提供者として質の高いスポーツ中継を安定供給します。

通信×コンテンツ×リアルイベントを連動させた総合的なスポーツマーケティングを展開できる点も、ドコモにとって大きな狙いと言えるでしょう。

ドコモは自社の映像配信サービス「Lemino(レミノ)」を2023年に立ち上げ、Jリーグやルヴァンカップの一部試合配信やオリジナル番組を提供してきましたが、今回DAZNとの連携強化によりスポーツコンテンツの主軸をDAZNに置く形になると考えられます。Leminoのスポーツコンテンツをどうするかはこれから検討のようです。

総じて「DAZN for docomo」は、ドコモにとって通信事業の枠を超えた総合サービス戦略の一環です。スポーツという強力なコンテンツとのコラボにより、自社のブランド価値向上と顧客基盤拡大を図ると同時に、DAZN側も視聴者拡大と安定収益(キャリア経由の契約増)というメリットを得るウィンウィンの関係となっています。

公式発表に基づく今回の新サービスは、通信キャリアと動画配信プラットフォームの協業モデルとして注目されており、今後のユーザー動向や他社の追随にも注目が集まっています。

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