くじ引きというと、何か特別な順番で引けば当たる確率が変わるのでは?と思うかもしれません。
しかし、実はくじを引く順番によって確率は変わらないのです。
確率を計算して確認してみます。
確率計算
まず、5人で1つの当たりが入っているくじを引くとします。
くじはランダムに並んでおり、各自が順番に引いていきます。
最初に引く人の当たりの確率
当然、まだ誰も引いていないので、最初にくじを引く人が当たりを引く確率は単純に1/5です。
これは直感的にもわかりやすいです。
2番目に引く人の当たりの確率
2番目の人が当たりを引けるのは、最初の人がハズレを引いた場合です。
最初の人がハズレを引く確率は4/5。
そして、2番目の人が残りの4枚から当たりを引く確率は1/4。
これらを掛け合わせると、2番目の人が当たりを引く確率は次のようになります。
$$ \frac{4}{5} \times \frac{1}{4} = \frac{1}{5} $$
最初の人と同じ1/5になります。
3番目以降の人の確率
同様に考えます。
3番目の人があたりを引く確率は、1番目と2番目の人がどちらもハズレを引いた場合に限られます。
それぞれがハズレを引く確率は4/5、3/4であり、残り3枚の中からあたりを引く確率は1/3です。
これを掛け合わせると、以下のとおり、1/5になります。
$$ \frac{4}{5} \times \frac{3}{4} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{5} $$
同様に、4番目、5番目の人が当たりを引く確率もそれぞれ1/5となります。
つまり、くじを引く順番は、当たりを引く確率に影響を与えません。
これは確率論の基本的な性質であり、確率が「独立」しているためです。
くじ引きの結果は、前の人の結果に左右されるわけではなく、順番によって有利・不利は生じないのです。
おわりに
「先の方が有利」「後に引く人の方が有利」というような言動が見受けられることもありますが、実際には順番は無関係で、くじ引きの順番を気にする必要はありません。