vi は Unix および Unix系オペレーティングシステムで広く使用されているテキストエディタです。vi はビジュアルモードをサポートする非常に強力なテキストエディタであり、vim（Vi IMprovedの略）は vi の拡張版として開発されました。
vim は vi の基本的な機能に加え、様々な拡張機能が追加されています。
vi と vim の違い
vi:
- Unix での標準的なテキストエディタとして提供されます。
- 基本的なテキスト操作機能を提供します。
- プログラムの修正や設定ファイルの編集に用いられます。
- 多くのUnixシステムでは、
viはvimのシンボリックリンクとしてインストールされることが多いですが、最小限の機能のみを持つ場合があります。
vim (Vi Improved):
viの拡張版として多くの追加機能があります。- 構文ハイライト、複数のアンドゥレベル、拡張されたプラグインシステムなどが含まれます。
- ユーザーによりカスタマイズが可能で、多くの追加リソースが利用できます。
- 現代の多くのLinuxディストリビューションでは、
viは通常vimのエイリアスまたはシンボリックリンクとして設定されています。
vi/vim でのファイル編集
ファイルを編集する基本的な流れは以下の通りです（ここでは vim の例を挙げます）。
- ファイルを開く
vi filenameまたはvim filenameここでfilenameは編集したいファイルの名前です。 - 編集モードへの切り替え
iキーを押すと「挿入モード」になり、テキストの編集が可能です。Escキーを押すと「通常モード」に戻ります。
- コマンドによる操作
:wはファイルの保存。:qはエディタの終了。:wqまたは:xは保存して終了。:q!は変更を破棄して強制終了。
vi や vim を使いこなせるようになると、テキストの編集が非常に高速かつ効率的に行えるようになります。
viとvimの便利なコマンド
- 効率的なナビゲーション
gg：ファイルの最初へ移動。
G：ファイルの最後へ移動。
Ctrl + f：次の画面へスクロール。
Ctrl + b：前の画面へスクロール。
%：対応する括弧（(, {, [など）へジャンプ。 - 検索と置換
/キーワード：キーワードを前方向に検索。
?キーワード：キーワードを後方向に検索。
:s/旧文字列/新文字列/g：カレント行の文字列を置換。
:%s/旧文字列/新文字列/g：ファイル全体の文字列を置換。 - 複数ファイルの操作
:e ファイル名：新しいファイルを開く。
:bn：次のファイルに移動。
:bp：前のファイルに移動。
:bd：ファイルを閉じる。 - カスタマイズとプラグイン
.vimrc ファイルに設定を記述して vim の挙動をカスタマイズ。
プラグインマネージャ（例：Vundle, Pathogen）を使用して機能拡張。 - マクロと自動化
qa：aレジスタにマクロを記録開始。
q：マクロの記録終了。
@a：aレジスタのマクロを実行。
@@：最後に実行したマクロを再実行。 - vimスクリプト
vimスクリプトを使用して複雑なテキスト処理を自動化。
:if, :endif, :for, などのコントロールステートメントを利用。
