私たちが日々使っているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。Facebook、Twitter、Instagram、TikTokなど、多くのSNSは日常生活の一部となっています。
写真を投稿したり、友達とやり取りをしたり、情報をシェアするのは楽しいものですが、SNSへの投稿や活動データは様々な分析に利用されています。
この記事では、SNSで投稿したデータからわかることや、知らないうちに蓄積されている情報についてご紹介します。
あなたの好きなものが筒抜け? – 「いいね!」
「いいね!」を押す行為は簡単ですが、そのクリック一つであなたの好みが多くの情報に変換されています。
例えば、Facebookでは「いいね!」のデータを分析することで、個人の趣味嗜好、政治的な立場、さらには性格までも推測できると言われています。
ある研究では、Facebookの「いいね!」データから、ユーザーの性別や年齢、民族、宗教的な信条、性的指向などが驚くほど高い精度で予測できることが示されています。
また、マーケティング業者はこれを利用して、あなたにピッタリの商品広告を表示するためのターゲティングを行っています。
音楽の「いいね!」からあなたが冒険好きか保守的かを推測。
書籍や映画の「いいね!」から、あなたの知識欲や共感力を測る。
あなたの位置情報が浮き彫りに – ジオタグ
多くのSNSでは、投稿に「ジオタグ」という位置情報が付くことがあります。これは、写真や投稿がどこで撮影されたかを示すもので、気軽にオンにしている方も多いのではないでしょうか。
このジオタグ情報を使えば、あなたがどこに住んでいるか、頻繁に訪れる場所、さらには休日の過ごし方までが分かってしまいます。位置情報はマーケティングにとっても貴重なデータであり、企業はこの情報を使って、あなたがよく訪れる場所の近くで広告を表示したり、ローカルなサービスを提案したりします。
あなたの通勤経路や、よく利用するカフェ。
旅行の計画や、出張中のスケジュール。
感情を読むアルゴリズム – ポストから感情を解析
SNSに投稿する文章や写真は、あなたの気分や感情を表すものです。実は、これらの投稿データを分析するアルゴリズムが存在し、あなたが幸せか、ストレスを感じているか、どんな感情でいるかを予測することができます。
たとえば、ネガティブな単語が増えてきた場合、「この人は最近ストレスがたまっている」と認識されることがあります。企業はこれを利用して、ストレス解消グッズの広告を表示したり、感情に応じたコンテンツを提供するなど、よりパーソナライズされた体験を提案することができるのです。
「疲れた」「つらい」と頻繁に投稿すると、リラックスできる旅行の広告が増える。
「うれしい」「最高!」という投稿が多ければ、エンターテインメントの広告が増える。
写真1枚でこんなことまで? – 画像解析技術の進化
画像解析技術が進化した今、あなたがSNSに投稿した写真からさまざまな情報が読み取れるようになっています。顔認識技術を使って、写真に写っている人が誰かを特定できたり、背景の情報からあなたがどこにいるか、どんな趣味を持っているかまで推測できます。
さらに、最近では物体認識の技術も進化しており、写真に映る食べ物や服装から、どんな食生活をしているのか、どんなブランドが好きなのかまで分析されています。
あなたのファッションスタイルや、よく飲む飲み物。
友達との付き合い方や、ライフスタイルの傾向。
友達とのやり取りから性格分析 – ソーシャルネットワークの力
あなたがSNSでどのような友達とやり取りをしているかも、個人の情報を示す手がかりになります。ソーシャルネットワークの分析により、あなたの友達関係のパターンや、誰とどれくらい頻繁に連絡を取っているかが記録され、そのネットワーク構造からあなたの性格や社会的地位を推測することが可能です。
例えば、頻繁にコミュニケーションを取る友達が多い場合は、社交的で活発な性格だと判断されるかもしれません。一方で、少数の深い友達関係がある場合は、内向的で深い関係を重視するタイプと見なされることがあります。
SNSのデータはどう利用されているか?
あなたがSNS上で作り出す膨大なデータは、多くの企業やマーケティング業者によって活用されています。個々のデータは無害に見えるかもしれませんが、集積され、パターン分析が行われることで、詳細な人物像が浮かび上がってきます。
ターゲティング広告
個々の好みに基づいて、最適な広告が表示される。
パーソナライズされたコンテンツ
SNSフィードがその人にとって最も魅力的になるよう調整される。
感情マーケティング
感情状態に応じた商品提案やコンテンツ表示が行われる。
まとめ
SNSは私たちの日常生活に欠かせないツールとなっていますが、その裏側では私たちが投稿するデータが分析され、意図しない形で利用されることもあります。このような情報がどのように使われているかを知り、自分のデータをより意識して管理する必要があります。