OpenAIは、ChatGPTの目玉機能のひとつだった「カスタムGPT」と、その公開の場である「GPTストア」を段階的に終了させる方針を明らかにしました。個人アカウントではすでに新規のGPT作成ができなくなっており、企業向けのEnterpriseワークスペースについても、2026年12月11日に完全に終了する具体的なスケジュールが公式ヘルプセンターで公表されています。既存のGPTは終了日までそのまま使えますが、今後は後継機能である「プラグイン」への移行が必要になります。
個人アカウントはすでに新規作成不可
OpenAIのヘルプセンターによると、Free・Go・Plus・Proを含むすべての個人向けChatGPTプランでは、2026年8月16日をもって新しいカスタムGPTの作成およびGPTストアへの新規公開ができなくなりました。
すでに作成済みのGPTは、プランや権限の条件を満たしていれば引き続き利用・編集が可能です。新規に作成・公開できるのは、Business・Enterprise・Eduのワークスペースに所属し、かつ管理者からその権限を付与されたユーザーのみとなっています。
個人でGPTを収益化していたクリエイターや、副業でGPTストアに公開していた人にとっては、新規展開の道が事実上閉ざされた形です。
Enterpriseワークスペースの終了スケジュール(公式発表)
OpenAI公式ヘルプセンターが直近で更新した情報によると、EnterpriseワークスペースにおけるカスタムGPTの終了スケジュールは次の通りです(今後変更される可能性があります)。
- 2026年9月11日:管理者向けに終了方針を通知
- 2026年9月22日(目標):プラグインへの移行機能とユーザー向けバナー表示を開始(全ワークスペースに同時に展開されるとは限りません)
- 2026年10月26日(予定):新規カスタムGPTの作成を終了。この日までに、移行したいドラフトは公開しておく必要があります(一般公開は必須ではありません)
- 2026年12月11日:カスタムGPTの正式な提供終了。以降はGPTが動作しなくなり、GPTストアの一覧からも除外されます
Business・Edu・その他の個人プランについても、今後同様のスケジュールに沿って順次インプロダクト通知が届く見込みです。
何が「プラグイン」に引き継がれるのか
OpenAIは移行先として「プラグイン」を用意しています。プラグインは、再利用可能な指示(スキル)と、外部アプリとの連携をひとつにまとめた仕組みです。移行時の挙動は次の通りです。
- GPTの指示文は、プラグイン内の「スキル」として引き継がれる
- GPTに接続していた外部アプリは、プラグインの「アプリ」として引き継がれる
- アップロードしていたナレッジ(参考ファイル)は、プラグインの参照ファイルとしてコピーされる
- GPTで選択していたモデルは引き継がれない(Enterpriseでは既定モデルが適用される)
一方で、引き継がれないものもあります。特に注意が必要なのは「カスタムアクション」は自動移行されないことです。外部APIと連携するために設定していたアクションは、必要であれば別途カスタムMCPサーバーなどを使って作り直す必要があります。また、これまでの会話履歴や、GPTの共有設定・アクセス権も移行時には引き継がれません。移行後のプラグインは非公開の状態から始まるため、社内やチームへの再共有も改めて行う必要があります。
移行の始め方
移行機能が利用できるようになったアカウントでは、次の手順でプラグインへの切り替えができます。
- 「My GPTs」を開き、移行したいGPTを選ぶ
- 「Migrate to plugin」を選択する
- 移行内容(指示・参照ファイル・接続アプリ)を確認し、プラグインを作成する
- 普段使っているタスクでプラグインを実際に試し、GPT時代と同じ結果が得られるか比較する
移行は公開済みの最新バージョンをもとに行われるため、下書き段階の変更は反映されません。終了日までに、必要な変更は先に「公開」しておくことが推奨されています。
自分でGPTを作っていない人への影響
自分ではGPTを作らず、他人が公開したGPTを利用しているだけの場合でも、無関係とは限りません。企業のEnterpriseワークスペースで作られた公開GPTは、それを個人アカウントなど別のプランから利用していた場合でも、今回の終了スケジュールの対象に含まれます。普段使っているGPTに終了に関する通知が表示されていないか、念のため確認しておくとよいでしょう。
まとめ
2023年の登場から生成AI活用の入り口として親しまれてきたカスタムGPTですが、2026年12月11日の終了に向けて、OpenAIは開発の軸を「プラグイン」と企業向けの有料ワークスペースへとシフトさせています。個人でGPTを活用してきた人は、まず自分が依存しているGPTを洗い出し、代替となるプラグインが登場した際にすぐ比較検証できるよう準備しておくことをおすすめします。
