生成AIをAPIで使う場合、ChatGPT・Claude・Geminiのどれを選ぶかは「料金」が大きな判断材料になります。2026年9月時点の公式価格を比較すると、大量処理や日常的なタスクにはGemini 3.8 Flashが入力100万トークンあたり0.75ドルと最安クラスで、最高性能を求めるなら「GPT-6 Astra」(入力10ドル/出力50ドル)、価格と性能のバランスなら「Claude Sonnet 5」(入力2ドル/出力10ドル)が有力候補です。
以下、各社の最新モデルの料金体系を整理し、用途別におすすめのモデルを整理します。
OpenAI(ChatGPT)のAPI料金
OpenAIは2026年9月3日に最上位モデル「GPT-6 Astra」を投入しましたが、日常利用の主力は引き続き「GPT-5.6」シリーズです。100万トークンあたりの価格(USD)は次のとおりです。
- GPT-6 Astra:入力10ドル/出力50ドル(キャッシュ入力1ドル)
- GPT-5.6 Sol(上位):入力5ドル/出力30ドル(キャッシュ入力0.5ドル)
- GPT-5.6 Terra(標準):入力2ドル/出力12ドル(キャッシュ入力0.2ドル)
- GPT-5.6 Luna(軽量):入力0.2ドル/出力1.2ドル(キャッシュ入力0.02ドル)
GPT-6 Astraは100万トークンあたり入力10ドル/出力50ドルという価格設定で、Fast modeを使うと2倍(入力20ドル/出力100ドル)、Batch/Flexモードなら半額(入力5ドル/出力25ドル)になります。27万2000トークンを超える長文コンテキストでは、入力20ドル/出力75ドルに上がる点にも注意が必要です。Web検索ツールは1000回あたり10ドルの従量課金です。
Anthropic(Claude)のAPI料金
Claudeの現行モデルの料金(100万トークンあたり、USD)は次のとおりです。
- Claude Fable 5.1:入力10ドル/出力50ドル
- Claude Mythos 5.1(限定提供):入力10ドル/出力50ドル
- Claude Opus 5:入力5ドル/出力25ドル
- Claude Sonnet 5:入力2ドル/出力10ドル
- Claude Haiku 4.5:入力1ドル/出力5ドル
なお、Claude Sonnet 5は導入価格として入力2ドル/出力10ドルで提供されており、当初予定されていた9月1日からの値上げ(3ドル/15ドル)は見送られ、この価格が正式な標準価格として据え置かれています。キャッシュ読み込みは基本料金の0.1倍(Fable 5.1・Mythos 5.1は0.025倍)、バッチ処理は入出力ともに半額です。Web検索ツールは1000回あたり10ドルで、OpenAIと同水準です。
Google(Gemini)のAPI料金
Gemini APIの料金(100万トークンあたり、USD)は次のとおりです。
- Gemini 3.1 Pro Preview:入力2ドル/出力12ドル(20万トークン以下)、入力4ドル/出力18ドル(20万トークン超)
- Gemini 3.8 Flash:入力0.75ドル/出力3.75ドル(2026年12月31日まで。2027年1月から1.5ドル/7.5ドルに改定予定)
- Gemini 3.5 Flash:入力1.5ドル/出力9ドル
- Gemini 3 Pro Image(Nano Banana Pro):テキスト入力2ドル・出力12ドル、画像出力は1K/2K画像あたり0.134ドル、4K画像は0.24ドル
Geminiの特徴は、無料枠(Free Tier)が用意されている点です。Gemini 3.8 FlashなどはGoogle AI Studio経由であれば無料で試せますが、本番利用のPaid Tierでは上記の価格が適用されます。Google検索によるグラウンディングは月5000リクエストまで無料で、以降は1000リクエストあたり14ドルです。
3社比較表(100万トークンあたり・USD)
| モデル | 入力 | 出力 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| GPT-6 Astra | $10 | $50 | OpenAI最上位 |
| Claude Fable 5.1 | $10 | $50 | Anthropic最上位 |
| Claude Opus 5 | $5 | $25 | 高性能・実用バランス |
| GPT-5.6 Sol | $5 | $30 | OpenAI上位 |
| Gemini 3.1 Pro | $2〜4 | $12〜18 | Google上位 |
| Claude Sonnet 5 | $2 | $10 | コスパ重視の標準機 |
| GPT-5.6 Terra | $2 | $12 | OpenAI標準機 |
| Gemini 3.5 Flash | $1.5 | $9 | 高速・低コスト |
| Claude Haiku 4.5 | $1 | $5 | 軽量・高速 |
| Gemini 3.8 Flash | $0.75 | $3.75 | 最安クラス(〜2026年末) |
| GPT-5.6 Luna | $0.2 | $1.2 | 最軽量 |
こうして並べると、最上位モデル同士(GPT-6 Astra・Claude Fable 5.1)は同水準の価格設定になっている一方、標準クラスではGeminiとGPT-5.6 Terraが競合し、Claude Sonnet 5がやや割安という構図が見えてきます。
用途別のおすすめ
- 大量のテキストを低コストで処理したい:Gemini 3.8 FlashまたはGPT-5.6 Lunaが有力です。特にGemini 3.8 Flashは2026年末まで入力0.75ドルという価格が維持されるため、期間限定のコスト最適化にも向いています。
- コーディングや複雑な推論を重視したい:GPT-6 AstraかClaude Opus 5が候補になります。予算を抑えたい場合はClaude Sonnet 5でも実用的な性能が得られます。
- 長文の資料を要約・分析したい:Gemini 3.1 Proは100万トークンの長いコンテキストに対応しており、大量の資料をまとめて読み込ませる用途に向いています。
- キャッシュを活用してコストを抑えたい:3社ともプロンプトキャッシュ機能を提供しており、同じsystem promptやドキュメントを繰り返し使う場合は、キャッシュ読み込み価格(基本料金の1〜10%程度)まで下げられます。
料金以外に確認しておきたいポイント
- 無料枠の有無:Geminiは無料枠があり検証に使いやすい一方、OpenAI・AnthropicのAPIは基本的に有料(少額の無料クレジットのみ)です。
- レート制限:利用量に応じてTierが上がる仕組みで、いきなり大量アクセスすると制限に達することがあります。
- データの学習利用:API経由の利用は各社とも原則としてモデルの学習には使われませんが、無料枠やコンシューマー向けサービスとは扱いが異なる場合があるため、利用規約は事前に確認しておくべきです。
- 為替レート:料金はすべて米ドル建てのため、円換算額は為替レートの変動によって変わります。
まとめ
2026年9月時点のAPI料金は、最上位モデルがGPT-6 AstraとClaude Fable 5.1で横並び、標準クラスではGemini 3.8 FlashとGPT-5.6 Lunaが低価格帯を、Claude Sonnet 5とGemini 3.1 Proが価格と性能のバランス帯を担う構図になっています。どのモデルが「一番安い」かは処理するトークン量や入出力の比率によって変わるため、実際の利用シーンに近いテストを行ったうえで選定することをおすすめします。