Pythonにおけるdef
キーワードは、関数を定義するためのものです。
define(定義する)の略です。
関数とは、特定の処理をまとめたコードのブロックで、何度も使うことができる便利な仕組みです。
たとえば、計算や文字列操作など、繰り返し使いたい一連の処理を関数として定義することで、コードがシンプルで再利用可能になります。
基本構文と例
まずは、基本的な構文を見ていきましょう。
def 関数名(引数1, 引数2, ...):
処理
return 戻り値
関数定義の際には、def
に続けて関数名を指定し、カッコ内に引数を並べます。
引数は、関数に渡す値のことで、なくても構いません。関数内の処理が終わると、return
で結果を返すことができます。
以下の関数は、引数a
とb
を受け取り、その合計を返します。
def add_numbers(a, b):
result = a + b
return result
呼び出し時に数値を渡すことで、足し算の結果が得られます。
print(add_numbers(3, 5)) # 結果は8
引数と戻り値
引数
関数には必要に応じて引数を渡せますが、デフォルト値を設定することも可能です。
デフォルト値を設定すると、その引数が渡されなかった場合にデフォルト値が使われます。
def greet(name="ゲスト"):
print(f"こんにちは、{name}さん!")
このgreet
関数は、引数を省略した場合でも「こんにちは、ゲストさん!」と表示されます。
greet("田中") # こんにちは、田中さん!
greet() # こんにちは、ゲストさん!
戻り値
return
で戻り値を指定することで、関数の実行結果を他の処理で利用できるようになります。
return
を使わない場合、PythonはNone
(値なし)を返します。
def square(x):
return x * x
result = square(4)
print(result) # 16
実用的な応用例
関数は、複雑な処理をわかりやすくまとめるために使われます。
たとえば、リスト内の偶数を取得する関数を作ると、コードの読みやすさが格段に上がります。
def get_even_numbers(numbers):
even_numbers = []
for number in numbers:
if number % 2 == 0:
even_numbers.append(number)
return even_numbers
sample_list = [1, 2, 3, 4, 5, 6]
print(get_even_numbers(sample_list)) # [2, 4, 6]
このように関数を使うことで、特定の処理を簡潔に表現でき、コードの再利用も容易になります。
まとめ
def
キーワード
Pythonで関数を定義するために使います。- 引数
関数に渡す入力値で、関数内で利用します。デフォルト値も設定可能です。 - 戻り値
return
で指定し、関数の実行結果を返します。 - 応用
複雑な処理を関数にまとめることで、コードの読みやすさと再利用性が向上します。
関数を活用することで、Pythonコードがより柔軟で効率的になります。