Claudeを日常的に使っている方の間で、ここ数週間「次のClaudeはいつ出るのか」という話題が急速に増えています。開発者向けアプリやDiscordで見つかった謎のモデルID、Anthropic自身が公表した「Model 2」という未公開モデルの存在、そして「Fable 5.2」の新しい事前学習が終わったという観測筋の投稿。どれも公式発表ではありませんが、材料が積み重なってきたことで注目度が上がっています。
結論から言うと、2026年9月12日時点でAnthropicはOpus 5.1、Sonnet 5.1、Fable 5.2のいずれについても正式発表を行っていません。ただし、複数の兆候から「近いうちに何かが来る」可能性は高いとみられています。本記事では、現在のClaudeラインナップを整理したうえで、出回っている噂の中身と信頼度を一つずつ確認していきます。
現在のClaudeモデルラインナップと料金
まず前提として、現時点(9月12日)でAnthropicが公式に提供しているモデルは以下の4系統です。Fable 5.1とMythos 5.1は9月1日に更新され、価格自体は据え置きのままキャッシュ読み込み料金が75%引き下げられました。
| モデル | 位置づけ | 入力(100万トークン) | 出力(100万トークン) |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | 最上位・長時間稼働エージェント向け | $10 | $50 |
| Claude Mythos 5.1 | Fable 5.1の制限緩和版(審査制) | $10 | $50 |
| Claude Opus 5 | 高性能バランス型 | $5 | $25 |
| Claude Sonnet 5 | 標準モデル | $2 | $10 |
| Claude Haiku 4.5 | 高速・低コスト | $1 | $5 |
Fable 5.1/Mythos 5.1はどちらも同じベースモデルで、Mythos 5.1はサイバーセキュリティや生命科学分野の審査を受けた組織向けに、通常の安全対策を一部緩和した形で提供されている点が異なります。この現行ラインナップを踏まえたうえで、次に何が来るのかを見ていきます。
噂1:「Marshmallow」「Melon」はOpus 5.1・Sonnet 5.1の前触れか
8月24日ごろ、サードパーティ製の開発者向けアプリやDiscord上で「claude-marshmallow-eap」「claude-melon-eap」という2つのモデルIDが見つかったと複数の開発者が報告しました。「eap」は早期アクセス版(Early Access Program)を意味するとみられています。
実際に触れた開発者の報告によると、MarshmallowはMelonより性能が高く、会話の質はOpus 5を上回るとの声がある一方、両者ともFable 5の水準には届いていないとされています。また、どちらも3Dモデルの一発生成が得意という共通点が指摘されています。これらの特徴から、Marshmallowは次期Opus(Opus 5.1)、Melonは次期Sonnet(Sonnet 5.1)に対応するのではないかという見方が有力です。
ただし重要な注意点があります。Anthropicはこの2つのモデルについて一切公式発表をしておらず、モデルカードもAPIカタログへの掲載もありません。開発者コミュニティが見つけたのはあくまでインフラ上の痕跡であり、正式な製品仕様ではない点は押さえておく必要があります。
噂2:Claude Fable 5.2はいつ出る?
もう一つの噂が「Fable 5.2」です。9月5日、AIの動向を追うことで知られるX(旧Twitter)アカウントが「Anthropicが新しい学習サイクルを終えた」「大きな飛躍がまもなく来る」と投稿したのが発端でした。3日後の9月8日には見通しが「9月末から10月初旬」に後ろ倒しされ、投稿者自身も「Fable 5.2という名前になるかは分からない」としています。
9月10日時点では、リークされた評価スコアや設定ファイル、早期アクセスのモデルIDなど、具体的な裏付けとなる情報は一切出てきていません。予測市場のPolymarketでは「次のFableモデル(5.2以降)がいつ公開されるか」という賭けが立っており、9月8日時点で10月31日までの公開に49%、年内公開には86%のオッズが付いています。同様の予測市場Manifoldでは、10月前の公開が13%、11月前の公開が52%とされ、市場参加者の間でも見方が分かれている状況です。
つまり現時点では「そう遠くないうちに来そうだが、具体的な日付や名称は誰も確認できていない」というのが正確な表現になります。
Anthropicが認めた未公開モデル「Model 2」とは
噂とは別に、Anthropic自身が公式に存在を認めているモデルもあります。8月14日に公開された同社のリスクレポートの中で、「Model 2」と呼ばれる社内モデルについて言及がありました。
レポートによれば、Model 2は同社の評価基準であるCoBenchで62.8%のスコアを記録し、現行の最上位モデルであるClaude Mythos 5の50.3%を上回りました。一方でAnthropicは「分野によって強い部分と弱い部分があり、全体としてはわずかに上回る程度」と説明し、「このモデルを外部に公開する計画は現時点でない」と明言しています。理由として、通常実施している事前デプロイ評価一式をModel 2に対してはまだ完了しておらず、公開済みモデルほど能力を把握しきれていないことを挙げています。
同じレポートでAnthropicは、深刻な状況下での「ミスアライメント(意図しない挙動)」リスクの見積もりを「非常に低い」から「低い」に引き上げたことも明らかにしました。直近のサイバーセキュリティ関連のインシデントを踏まえた判断とされています。Model 2はあくまで社内実験用の位置づけであり、Fable 5.2やOpus 5.1といった噂のモデルと直接同一視できるものではない点には注意が必要です。
なぜ今「次のClaude」が注目されているのか
背景には、OpenAIのGPT-6 Astraが先行してリリースされ、性能・料金の両面で比較対象として意識されていることがあります。生成AI市場全体で新モデルの投入サイクルが早まっており、GoogleやOpenAIが立て続けに新モデルを出す中、Anthropicも次の一手を求められている状況です。あわせて、AnthropicがIPO(新規株式公開)を視野に入れているとの報道も続いており、次期モデルの性能は投資家からの評価にも直結するテーマとして関心を集めています。
噂と公式発表をどう見分けるか
このジャンルの記事にありがちな失敗は、リークをそのまま確定情報として扱ってしまうことです。現時点で確認できる事実と、あくまで観測筋の推測にとどまる情報を分けて整理すると以下のようになります。
確認されている事実
- Fable 5.1/Mythos 5.1は9月1日に価格据え置き・キャッシュ読み込み75%値下げで更新済み
- 8月24日ごろ、claude-marshmallow-eap/claude-melon-eapという2つのモデルIDが第三者アプリ上で発見された
- 8月14日のAnthropic公式リスクレポートで「Model 2」という未公開モデルの存在が明かされた
未確認の推測
- Marshmallow=Opus 5.1、Melon=Sonnet 5.1という対応関係
- Fable 5.2という名称、および9月末〜10月初旬という公開時期
- Model 2が今後何らかの形で製品化されるかどうか
新しいモデルの噂を追う際は、こうした線引きを意識しておくと振り回されずに済みます。
まとめ
現時点でAnthropicはOpus 5.1、Sonnet 5.1、Fable 5.2のいずれについても公式発表をしていません。ただし、開発者コミュニティが発見したモデルIDの痕跡や、観測筋による事前学習完了の報告、そしてAnthropic自身が認めた社内モデル「Model 2」の存在など、複数の材料が同時期に重なっているのは事実です。次のアップデートを待つ間は、現行のFable 5.1/Opus 5/Sonnet 5/Haiku 4.5のラインナップから用途に合ったモデルを選びつつ、公式ブログやAPIの更新情報を定期的に確認しておくのが確実です。
疑問点
Q. Claude Opus 5.1はいつ発表されるか?
A. 2026年9月12日時点で公式発表はありません。「claude-marshmallow-eap」という早期アクセスとみられるモデルIDが8月24日ごろに見つかっていますが、Opus 5.1に対応するという情報はコミュニティの推測の域を出ていません。
Q. Fable 5.2は本当に9月末〜10月に出るか?
A. 観測筋の投稿に基づく噂であり、Anthropicからの確認は取れていません。予測市場では年内公開に高いオッズが付いていますが、確定情報ではない点に注意してください。
Q. 今Claudeを使うならどのモデルを選ぶべきか?
A. 長時間稼働するエージェント用途や複雑なタスクにはFable 5.1、コストと性能のバランスを取りたい場合はOpus 5、日常的な用途にはSonnet 5、大量処理や低コスト重視の場合はHaiku 4.5が目安になります。