「画像生成AIを使いたいけれど、ChatGPTとGemini、Copilot、Grokのどれを選べばいいのか分からない」という声が増えています。文章生成では当たり前に使われているこれらのAIですが、画像生成機能については得意分野も料金体系も無料枠もかなり違います。
結論から言うと、初めて触るならChatGPT、テキスト入りの資料やインフォグラフィックを正確に作りたいならGemini(Nano Banana Pro)、Officeやプレゼン資料に画像を差し込みたいならCopilot、動画も含めて自由度高く遊びたいが無料は諦めるならGrok、という住み分けになります。以下で理由を詳しく見ていきます。
画像生成AIを選ぶときに見るべき3つのポイント
比較の前に、判断基準を整理しておきます。
第一に無料で使える範囲です。生成できる枚数や画質、透かしの有無は毎日のように調整されており、各社とも固定の上限表を公開していません。数字は目安として捉え、実際の上限はアプリ内の表示で確認するのが確実です。
第二に得意分野です。写真的なビジュアルが得意なもの、文字入りのデザインが得意なもの、既存の資料への差し込みが得意なものなど、モデルごとに強みが異なります。
第三に商用利用の可否です。多くのサービスで生成物の権利は利用者に帰属しますが、入力素材に著作権のある画像を使った場合や、規約で禁止されている用途に使った場合はトラブルになり得ます。必ず最新の公式規約を確認してください。
ChatGPT(GPT-image系モデル)の画像生成
ChatGPTの画像生成は、チャット画面から言葉で指示するだけで写真やイラスト、図解を作れる手軽さが最大の強みです。無料プランでも画像生成自体は利用でき、1日あたり数枚程度の上限が設けられています。Plusプランでは数十枚単位まで枚数が広がり、Proプランでは実質的に無制限に近い形で利用できます。ただし、これらの枚数はOpenAI側の需要状況に応じて変動するため、公式ヘルプページでも固定の表は公開されていません。正確な残り回数はアプリ内の表示を確認するのが最も確実です。
生成した画像の権利は、利用規約とコンテンツポリシーの範囲内であれば利用者に帰属し、再配布や販売、商品化も可能とされています。一方で、著作権のある画像や実在の有名人の顔写真を入力素材にした場合は、生成物が著作権侵害や肖像権の問題を抱えるリスクがある点には注意が必要です。
なお、ChatGPTの画像生成機能の変遷については「ChatGPT Images 2.5とは?Sketch機能と料金を解説」でも詳しく紹介しています。
Gemini/Nano Banana Proの画像生成
Googleの画像生成モデルは「Nano Banana」シリーズと呼ばれ、無料版のGeminiアプリでも基本的な画像生成・編集ができます。上位モデルのNano Banana Pro(Gemini 3 Pro Imageとも呼ばれます)は、Gemini 3 Proの推論能力を活かして、文字入りのポスターやインフォグラフィック、複数人物や複数素材を組み合わせた合成画像を高精度に作れる点が特徴です。最大14枚の画像を組み合わせたり、最大5人の人物の同一性を保ったまま構図を変えたりできるなど、資料作成や広告制作に近い用途を意識した設計になっています。
無料ユーザーは一定回数までNano Banana Proを試せますが、上限に達すると通常版のNano Bananaに切り替わる仕組みです。Google AI Pro・Ultraの有料プランに加入すると、より高い上限で利用できるほか、視認できる透かし(Geminiのきらめきマーク)が有料プランでは目立たなくなるといった違いもあります。すべての生成画像にはSynthIDという電子透かしが埋め込まれており、Geminiアプリに画像をアップロードすればAI生成かどうかを判定できる点も特徴です。
Geminiの画像生成は、Google スライドやGoogle Adsなど他のGoogleサービスとの連携も進んでおり、資料作成の延長で画像を作りたい人と相性が良いといえます。
Copilot(Microsoft Designer)の画像生成
Microsoft CopilotはBing Image Creator/Microsoft Designerをベースにした画像生成機能を備えており、無料でも1日に一定回数まで生成できます。生成の優先処理に使われる「ブースト」というポイント制があり、無料ユーザーには一定数のブーストが毎日付与されます。ブーストを使い切っても生成自体は可能で、処理速度が落ちる形で継続利用できる仕組みです。有料のCopilot Proに加入すると、付与されるブースト数が大幅に増え、待ち時間を気にせず連続生成しやすくなります。
CopilotはWord・Excel・PowerPointなどOffice製品とのつながりが強く、資料に貼り込む画像やスライドの挿絵を作る用途では最も導入しやすい選択肢の一つです。Office文書への生成AI活用については「生成AIでPowerPoint資料作成」の記事も参考になります。
Grok Imagineの画像生成(無料プランは終了済み)
xAIのGrokにも画像・動画生成機能「Grok Imagine」がありますが、2026年に入ってから無料ユーザー向けの提供が終了しています。現在は、月額10ドル程度から利用できる「SuperGrok Lite」などの有料プランや、X Premium+への加入、API利用のいずれかが必要です。表現の自由度が高く、動画生成まで一体で使える点は魅力ですが、無料で試したい人にとってはハードルが上がっている状況です。他の3サービスと違い「まず無料で触ってみる」という選び方がしづらくなっている点は覚えておいて損はありません。
Claudeは画像生成に対応していない
比較対象としてよく名前が挙がるClaudeですが、2026年9月時点でも写真やイラストをゼロから生成する機能は搭載していません。図表やグラフの作成、画像の読み取り(Vision機能)、コードによるデザイン制作には対応しているものの、「プロンプトから写真を生み出す」タイプの画像生成モデルはあえて持たない方針を取っています。法人利用や安全性を重視するAnthropicの姿勢を反映した設計と考えられ、画像生成を目的にClaudeを選ぶのは現状では適しません。文章生成AI同士の比較は「ChatGPT・Claude・Gemini徹底比較」でも扱っていますので、あわせてご覧ください。
比較表
| サービス | 無料での利用 | 得意なこと | 有料プランの目安 | 動画生成 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | 可能(1日数枚程度) | 手軽さ、会話しながらの試行錯誤 | Plus/Pro(枚数拡大) | ChatGPT単体では非対応 |
| Gemini(Nano Banana Pro) | 可能(上限あり、超過で通常版に切替) | 文字入りデザイン、複数素材の合成 | Google AI Pro/Ultra | Flowなど別ツールで対応 |
| Copilot(Designer) | 可能(ブースト制) | Office資料への差し込み | Copilot Pro | 非対応 |
| Grok Imagine | 不可(2026年に終了) | 表現の自由度、動画との一体利用 | SuperGrokなど | 対応 |
| Claude | 非対応 | 図表・グラフ作成、画像読み取り | ― | 非対応 |
用途別のおすすめ
とりあえず試してみたい人、日常のちょっとしたイラストが欲しい人にはChatGPTが向いています。資料やポスターに正確な文字を入れたい人、複数の写真を自然に合成したい人にはGemini(Nano Banana Pro)が適しています。会社のOffice資料に画像を足したいだけならCopilotが最短ルートです。動画も含めて表現の幅を追求したい人はGrokの有料プランを検討する価値がありますが、無料では試せない点は理解しておく必要があります。
商用利用と著作権に関する注意点
いずれのサービスも、規約に沿って生成した画像であれば商用利用自体は基本的に認められています。ただし次の点は共通の注意点です。著作権のある画像やロゴ、実在の有名人の写真を入力素材として使うと、生成物が権利侵害にあたる可能性があります。他者が作成したプロンプトをそのまま流用して似た画像を作る行為も、トラブルの原因になり得ます。各社の規約は生成AIの進化にあわせて頻繁に更新されているため、商用利用の前には必ず最新の公式規約とコンテンツポリシーを確認してください。
疑問点
Q. 無料で多く使えるのはどれか。
A. 各社とも需要に応じて上限を変動させており、固定の表は公開されていません。時期によって順位が入れ替わるため、実際に使うアプリ内の表示を確認するのが確実です。
Q. 商用利用ができないサービスはあるか。
A. 主要4サービスはいずれも規約の範囲内であれば商用利用を認めています。ただし入力素材や生成物の内容によっては個別に問題となる場合があるため、最終判断は公式規約に基づいて行ってください。
Q. Claudeで画像生成をしたい場合はどうすればいいか。
A. Claude単体では写真やイラストの生成はできません。図解やグラフ作成、画像の読み取りは可能なので、写真素材が必要な場合は本記事で紹介した他のサービスと組み合わせて使うのが現実的です。