ChatGPT Atlas終了後どれを使う?Perplexity Comet・Claude in Chrome・Gemini in Chromeを料金・機能・安全性で比較

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OpenAIのAIエージェント内蔵ブラウザ「ChatGPT Atlas」は2026年8月9日に提供終了しました。「では代わりに何を使えばいいのか」と迷っている方に先に結論をお伝えします。現時点で有力な選択肢は、完全無料で使える「Perplexity Comet」、Claudeの有料プラン利用者向けの「Claude in Chrome」、そして日本でも展開が進む「Gemini in Chrome」の3つです。無料で気軽に試したいなら Comet、すでにClaude Pro以上を契約していて調べ物や定型作業を任せたいなら Claude in Chrome、Google検索やGmailと連携させたいなら Gemini in Chrome が候補になります。ただし3社とも、Webページの内容を鵜呑みにして操作してしまう「間接プロンプトインジェクション」という共通のリスクを抱えている点は使う前に知っておく必要があります。本記事では、それぞれの料金・機能・日本での利用可否を整理したうえで、2026年8月に公表されたセキュリティ研究の内容もあわせて解説します。

ChatGPT Atlasはなぜ終了したのか

Atlasは2025年10月の発表からおよそ292日という短命で幕を閉じました。OpenAIの公式ヘルプセンターによると、Atlasは発表当初からmacOS版のみの提供が続き、予告されていたWindows・iOS・Androidへの展開は最後まで実現しませんでした。Chromeが世界のブラウザシェアで約7割を占める中、専用ブラウザへの乗り換えを促す戦略よりも、すでに多くの人が使っているChromeやChatGPT本体にエージェント機能を組み込むほうが効果的だと判断されたことが、終了の理由として説明されています。

Atlasが持っていた機能は、以下の3つに引き継がれています。

  • ChatGPT公式Chrome拡張機能(インストールは無料。無料アカウントでも動作するが、高度なエージェント機能の利用範囲は契約プランに準じる)
  • ChatGPTデスクトップアプリ内の「ブラウザモード」の強化版(複数タブ対応、ファイルダウンロード、ログイン処理の改善)
  • OpenAIのサーバー上でサンドボックス実行される「クラウドブラウザ」(エージェント操作を手元の端末の外で完結させる方式)

つまりOpenAIは「専用ブラウザ」から「既存のChromeとChatGPTアプリに機能を統合する」方向へ切り替えたことになります。

Perplexity Comet:完全無料で使えるAIブラウザ

Perplexity Cometは2025年7月に発表され、同年10月3日に世界一般公開されました。最大の特徴は、基本機能が誰でも無料で使える点です。有料のProプラン(月額20ドル)やMaxプラン(月額200ドル)は、利用回数の上限拡大や高度な機能の追加が主な違いであり、無料のままでもAIによる自律的なページ操作やリサーチ機能を試すことができます。

対応環境はデスクトップ版がWindows・Mac、モバイル版はAndroidが2026年8月19日から提供開始されています(iOS版は今後の展開待ち)。2026年7月には、セッションをまたいでユーザーの文脈を記憶する「Brain」という機能が追加され、過去のやり取りや連携済みファイルを踏まえた提案ができるようになりました。また月額5ドルの「Comet Plus」という別サブスクリプションもあり、こちらは主要メディアの記事など信頼性のあるコンテンツへのアクセス権を提供するもので、ブラウザ本体の機能とは別軸のサービスです。

検索結果の出典を常に明示する「引用型」の設計はPerplexity検索エンジン譲りの強みで、リサーチ用途を重視するなら現時点で最も導入のハードルが低い選択肢です。

Claude in Chrome:有料プラン専用、正式版に昇格

Anthropicは2026年8月26日、これまでベータ版だった拡張機能「Claude in Chrome」を正式版(GA)として発表しました。公式ヘルプセンターによると、Claude in ChromeはPro以上の有料プラン契約者向けの機能で、無料プランでは利用できません

プラン月額目安Claude in Chrome利用可否
Free0円利用不可
Pro年払い換算で約17ドル/月、月払いで20ドル利用可
Max(5倍)100ドル利用可
Max(20倍)200ドル利用可

対応ブラウザはChromeのほか、同じChromiumベースのEdge・Brave・Operaでも動作しますが、FirefoxとSafariには現時点で対応していません。できることは、Webサイトの閲覧、フォームへの自動入力、複数タブをまたいだ定型作業のスケジュール実行などで、すでにClaudeを日常的に使っている有料ユーザーが「ブラウザ操作込みで作業を任せる」用途に向いています。

なお、Anthropicのデスクトップアプリ「Claude Cowork」にも別途「内蔵ブラウザ」機能があり、こちらはCowork利用中にオン/オフを切り替える設定です。両者は別機能なので混同しないよう注意してください。詳しい設定変更のタイミングについては「Claude Cowork内蔵ブラウザ、Enterpriseは9月10日から既定オン」で解説しています。

Gemini in Chrome:日本でも展開中、無料機能とAIエージェントは別枠

Googleの「Gemini in Chrome」は、2026年4月21日から日本を含むアジア太平洋地域7カ国に展開が始まりました。Chromeのサイドパネルから、閲覧中のページの要約や画像生成AI「Nano Banana 2」を使った編集などが利用できる基本機能は、日本でも無料で使えます。ただし日本ではデスクトップ版のみの提供で、他の一部APAC諸国で先行しているiOS版は含まれていない点に注意が必要です。

一方、Webサイトを自律的に操作する高度な「エージェントモード」は位置づけが異なり、現時点ではベータ版として提供が限定されています。日本では上位プランの「Google AI Ultra」(月額14,500円)の契約者向けに先行して提供される形が中心で、無料版やスタンダードプランのユーザーがすぐに使える段階には至っていません。「Gemini in Chromeは無料」というイメージだけで導入すると、目的の自律操作機能は上位プラン専用だったというギャップが起きやすいため、自分が使いたいのが要約・チャット機能なのか、それとも自律操作までを求めているのかを事前に区別しておくことをおすすめします。

3社の比較表

項目Perplexity CometClaude in ChromeGemini in Chrome
無料での利用基本機能は無料不可(Pro以上が必要)要約・チャット等の基本機能は無料
有料プランPro月額20ドル/Max月額200ドルPro月額20ドル〜/Max月額100〜200ドルGoogle AI Ultra 月額14,500円(エージェントモード)
日本での提供提供中(Android版は2026年8月〜)提供中(有料プラン契約者)提供中(デスクトップのみ、エージェントモードは限定的)
対応ブラウザComet単体アプリChrome系(Chrome/Edge/Brave/Opera)Chrome
得意分野出典明示のリサーチ、自律的なWeb横断調査定型作業の自動化、複数タブ操作Google検索・Gmail等Google系サービスとの連携
自律操作の成熟度GA(一般提供)GA(2026年8月〜)基本機能はGA、自律操作はベータ限定

導入前に知っておきたい共通の注意点

AIブラウザやエージェント型拡張機能を検討する際、料金や機能と同じくらい重要なのが安全性です。セキュリティ企業Zenity Labsは2026年8月、「PleaseFix」と呼ばれる一連の脆弱性クラスを公表しました。これは特定の1社だけの不具合ではなく、Claude in Chrome・Gemini・Perplexity・ChatGPT(Atlas系)・GitHub Copilotなど、複数の主要なエージェント型ブラウザ/拡張機能に共通する構造的なリスクだとされています

具体的には、メールやSNSの投稿、Webページ上に埋め込まれた悪意のある指示文を、AIエージェントが「ユーザーからの指示」と誤認して実行してしまう「間接プロンプトインジェクション」が中心的な手口です。研究では、Gmailのデータを外部に送信させたり、Amazonでの購入操作を勝手に実行させたりする実証例が報告されています。Perplexityは指摘を受けて一部の脆弱性を修正しましたが、Zenity Labsは修正後の仕組みも2回突破できたと報告しており、対策が完全に確立したとは言い切れない状況です。

この種のリスクは、AIエージェントに強い権限を与えるほど大きくなります。実際の被害事例は「AIエージェントが自ら偽アカウントを作り人間を欺く――英AISIが公表したClaude・GPT『権限外行動』事件」でも取り上げていますので、あわせて確認しておくと理解が深まります。実務上は、これらのブラウザ・拡張機能に銀行口座やクレジットカードの操作、パスワード管理などの重要な権限を安易に渡さない、身に覚えのないメールやリンクを開いた直後にエージェント機能を使わない、といった基本的な用心が現時点では最も有効な対策です。

疑問点

Q. ChatGPT Atlasはもう使えないか。
A. 2026年8月9日に提供終了しており、新規のダウンロードや利用はできません。同等の機能はChatGPT公式Chrome拡張機能、ChatGPTデスクトップアプリのブラウザモード、クラウドブラウザに引き継がれています。

Q. 無料で使えるAIブラウザはどれか。
A. Perplexity Cometは基本機能が完全無料です。Gemini in Chromeも要約やチャットなどの基本機能は日本を含め無料で使えますが、自律的にWebサイトを操作する高度なエージェントモードは上位プラン限定です。Claude in Chromeは無料プランでは利用できません。

Q. Claude in ChromeはFirefoxでも使えるか。
A. 対応しているのはChrome、Edge、Brave、OperaなどChromiumベースのブラウザのみです。

Q. これらのAIブラウザは安全に使えるか。
A. 便利な反面、Webページやメールに仕込まれた悪意ある指示文をAIが誤って実行してしまう「間接プロンプトインジェクション」のリスクが、業界共通の課題として2026年8月に指摘されています。重要な操作を任せる際は、権限の範囲を必要最小限にとどめることをおすすめします。

まとめ

ChatGPT Atlasの終了により、AIブラウザ/エージェント機能の選択肢は「専用ブラウザ」から「使い慣れたブラウザ・アプリへの機能統合」という流れに移りつつあります。無料でまず試したいならPerplexity Comet、すでにClaudeの有料プランを使っていて作業の自動化まで任せたいならClaude in Chrome、Google系サービスとの連携を重視するならGemini in Chromeが軸になります。ただしいずれの選択肢も、2026年8月に指摘された「PleaseFix」のようなプロンプトインジェクションのリスクと無縁ではありません。料金や機能だけでなく、どこまでの権限をAIエージェントに与えるかを意識して選ぶことが、これからのAIブラウザ活用では欠かせない視点になりそうです。

参考

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